2016年に公開され、社会現象を巻き起こし、その夏の話題をかっさらって行った映画『君の名は。』は日本のアニメーション業界の底力、レベルの高さを世界に知らしめ歴史にその名を刻んだ作品でしょう。
あれから3年の時を経て、『天気の子』が公開されました。
その宣伝力と話題性は公開前から文句無しで、まるで大ヒットが約束されたかのようでしたね。
今回はそんなヒット作品の裏に隠された軌跡ともいえる、新海誠監督の作品のおすすめランキングを個人的に考えてみたので紹介します。
新海誠おすすめ映画ランキングTOP7
先に、新海誠監督のおすすめ映画作品ランキングを紹介するにあたってのポイントをいくつか紹介しておきます。
新海誠監督作品で注目のポイントは具体的には以下の点です。
- 登場キャラクター
- 音楽(主題歌)
今回は、これらに注目して紹介していきます。
1位『天気の子』
当サイトでは新海誠監督作品の最もおすすめな作品として『天気の子』を紹介します。
『君の名は。』より面白かった、面白くなかったと賛否は分かれていますので、どちらが悪いというわけではありません。
【予告編】
こちらの予告編映像では新海誠監督作品全てが歴史を振り返るように名場面が切り取られ、ダイジェストとして動画に収まっています。
全作品を観た後にこの予告編を観ると面白いかもしれません。
【あらすじ】
高校生の帆高は離島から東京にやってきた。孤独な日々のなか、手に入れたのは怪しげなオカルト雑誌のライターの仕事。連日振り続ける雨は、そんな彼を照らし合わせるかのようだった。ある日、陽菜という少女に出会う。彼女には、「祈る」ことで天気を晴らしてしまう不思議な能力があった。
【登場キャラクター】
〈森嶋帆高〉
本名/森嶋 帆高(もりしま ほだか)
年齢/16歳
〈天野陽菜〉
本名/天野 陽菜(あまの ひな)
誕生日/8月22日
【おすすめポイント】
【音楽(主題歌)】
映画『天気の子』の主題歌は前作『君の名は。』に引き続きRADWIMPSが担当。
「愛にできることはまだあるかい」
【作品詳細】
監督/新海誠
脚本/新海誠
原作/新海誠
製作/市川南,川口典孝
製作総指揮/古澤佳寛
声の出演者/醍醐虎汰朗,森七菜,小栗旬,本田翼,倍賞千恵子,吉柳咲良,平泉成,梶裕貴
音楽/RADWIMPS
主題歌/RADWIMPS
撮影/津田涼介
制作会社/コミックス・ウェーブ・フィルム
製作会社/「天気の子」製作委員会
配給/東宝
公開日/2019年7月19日
2位『君の名は。』
【予告編】
【あらすじ】
数千年に一度の彗星を一か月後に目撃することとなった日本。田舎暮しのごく普通の女子高生「三葉」はそのありふれた日常生活に不満を感じていた。ある日突然見覚えのない場所、友人と暮らす都会暮らしの男子高校生になる夢を見た。それは、東京に住むごく普通の男子高校生「瀧」の身にも起こった。繰り返される夢と明らかに記憶から抜け落ちた時間に二人は夢の中で入れ替わっていることに気が付くのであった。
【登場キャラクター】
映画『君の名は。』に登場しその不思議なストーリーを彩っていくキャラクターは主に高校生。
主人公は田舎暮らしの女子高生宮水 三葉(みやみず みつは)と都会暮らしの男子高校生立花 瀧(たちばな たき)。
少しだけ彼らのプロフィールを紹介しておきます。
〈宮水三葉〉
本名/宮水三葉(みやみずみつは)
住まい/岐阜県糸守町
誕生日/12月1日
年齢/17歳
宮水神社の巫女や田舎暮らしに嫌気がさしており、都会での暮らしにあこがれている。
〈立花瀧〉
本名/立花瀧(たちばなたき)
住まい/東京
誕生日/12月1日
年齢/17歳
学校後にアルバイトをしており、アルバイト先の先輩にときめく普通の高校生。
【おすすめポイント】
映画『君の名は。』が社会的大ヒット現象に導かれた要因の一つに主人公の二人がごく普通の高校生であったことが挙げられます。
そのストーリー展開はぶっ飛んでいるといえども、なぜかあまり違和感のない、どこか現実味を帯びていると多くの方が感じたんですよね。
普通の高校生がある日突然入れ替わる。
思春期の男女にとっては何とも心をくすぶる不思議な体験です。
会いたくても会えない。会えそうでも会えない。そんな恋愛感情をほうふつとさせるような甘酸っぱい青春的要素により、多くの観客をひきつけました。
ボリューム層であった学生が心を踊らされたのも当然でしょう。
そして忘れてはならないのがその映像美です。
現実に存在する場所をモデルに絵が描かれていることもあり、そのリアリティさがストーリーの非現実的リアリティーさという何とも不思議な感覚へと導いたのでしょう。
と、いうわけでこの作品のおすすめポイントは
「非現実的リアリティーさがもたらす不思議な体験」
です。
映画に登場した場面のモデルとなった場所を聖地として訪れることも日本人の楽しみ方の一つです。
【音楽(主題歌)】
映画『君の名は。』の劇中歌を担当したのはRADWIMPSで2019年公開の新海誠監督最新作、映画『天気の子』でも主題歌を担当しています。
中でも大ヒットしたのが「前前前世」ですね。
ストーリー展開とマッチした歌詞も多くの人の共感を呼びました。
やはり、映画における音楽の力は非常に大きなものがあり、その重大さを再確認することができました。
3位『秒速5センチメートル』
【予告編】
【あらすじ】
小学生ながら両想いの関係にあった遠野貴樹と篠原明里。卒業と同時に別の中学校に進学するため離れ離れとなった。手紙でやり取りをする二人はある大雪の日に再開する約束をする。
【登場キャラクター】
小学校から大人に成長するその刹那的時間の流れの中に放り込まれたのは二人の主人公遠野 貴樹(とおの たかき)と篠原 明里(しのはら あかり)。
そして澄田 花苗(すみだ かなえ)。
ストーリーに描かれるのは主に中学~高校の期間。
〈遠野貴樹〉
本名/遠野 貴樹(とおの たかき)
住まい/長野→世田谷→種子島
転勤族で一人っ子。大勢と遊ぶよりも一人でいることを好む。
〈篠原明里〉
本名/篠原 明里(しのはら あかり)
住まい/静岡→世田谷
転勤族で一人っ子。貴樹の初恋の相手で両想い。
〈澄田花苗〉
本名/澄田 花苗(すみだ かなえ)
住まい/種子島
転校してきた貴樹に恋心を抱く。
【おすすめポイント】
映画『秒速5センチメートル』は3つの短編から成り立っています。構成は
第一話:『桜花抄』
第二話:『コスモナウト』
第三話:『秒速5センチメートル』
で、それぞれ貴樹の視点、花苗の視点、貴樹の視点というように描かれていきます。
皆さんも味わったことがあるでしょう。
転校生という不思議な存在。人間だれしも平凡なものにはひかれません。
自分とは違うものを持っているような存在、はたまた、自分に似ている存在に惹かれるものです。
転校生という同じ境遇であった貴樹と明里。
転校生という存在に惹かれた花苗。異なる視点で描かれる、なんとも切ない時間というものの流れを刹那的なものとして実感できます。
この作品のおすすめできるポイントの一つとして、
「恋愛感情から生まれる詩のような言葉の重み」
を挙げておきます。
【音楽(主題歌)】
山崎まさよしの「One more time,One more chance」は物語の随所にちりばめられていますがやはりこの曲も物語にマッチしていますね。
新海誠監督の選曲センスが高いことがわかります。
4位『言の葉の庭』
【予告編】
【あらすじ】
靴職人を目指すタカオは雨の降る日の午前中は学校をさぼり、公園の屋根のあるベンチでデザインを考えていた。そんなある日タカオは一人ベンチでビールを飲む年上の女性ユキノと出会う。次第に心を通わせていく二人。しかし二人の思いをよそに梅雨は明けようとしていた。
【登場キャラクター】
登場キャラクターは主に高校生のタカオと大人の女性ユキノ。
〈タカオ〉
本名/秋月孝雄
年齢/15歳
靴職人を目指す高校生で、年齢よりも大人びた性格。次第にユキノに恋心を抱いていく。
〈ユキノ〉
本名/雪野百香里
年齢/27歳
味覚障害でビールとチョコレートの味しか感じなくなっていたがタカオとの出会いによって徐々に変化が現れる。
【おすすめポイント】
タカオとユキノは年齢が非常に離れており、いわゆるただの高校生の年上の女性へのあこがれかと思いきや、どこかしっくりくるところもあります。
二人の関係がどのように変化し、どのような結末を迎えるのか考えさせられます。
万葉集の「雷神(なるかみ)の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ」と言う一節を口にする場面からもユキノの年齢が上で知識が上回っていることを象徴しています。
また、雨の日に観たい映画としてこの作品を挙げる方も多く、雨の日にどこかみずみずしい恋愛観を味わうことができます。
【音楽(主題歌)】
主題歌は優しい歌声と歌詞で人気の秦基博さんが歌う「rain」です。
この「rain」という楽曲は元々は大江千里さんの楽曲です。映画『言の葉の庭』のエンディングでは秦基博さんのカバー曲となっています。
5位『ほしのこえ』
【予告編】
【あらすじ】
時は近未来の2046年。中学校の同級生であった長峰美加子と寺尾昇は同じ部活動に所属し、仲が良かった。
中学三年生の夏に美加子は国連軍のメンバーに選ばれたことを昇に打ち明ける。
国連軍として地球を後にした美加子と高校に進学した昇。二人はメールでやり取りを行っていたが美加子が国連軍として地球から遠ざかるにつれてメールが届くまでの時間は長くなっていくのであった。
【登場キャラクター】
中学三年生の純粋な長峰美加子と寺尾昇は互いに恋心を抱いている。同じ感動部に所属しており仲が良い。
〈長峰ミカコ〉
本名/長峰美加子(ながみねみかこ)
年齢/15歳
国連宇宙軍のタルシアン調査隊の選抜メンバーとなった。
〈寺尾ノボル〉
本名/寺尾昇(てらおのぼる)
年齢/15歳
美加子に恋心を抱いている。
【おすすめポイント】
この物語は近未来の2046年を舞台に描いており、電波の受信速度、ここではメールの受信速度が二人の恋愛関係にある男女を翻弄する新感覚の恋愛ストーリーです。
少し考えれば納得いくストーリー構成ですがなんだか不思議な感じがしますね。
また、この映画には
「私たちは、たぶん、宇宙と地上にひきさかれる恋人の、最初の世代だ。」
というキャッチコピーがつけられていますが、まさにこの言葉通りなストーリーであると感じました。
【音楽(主題歌)】
6位『雲のむこう、約束の場所』
【予告編】
【あらすじ】
日本が津軽海峡で南北に分断された、もう1つの戦後の世界。米軍統治下にあった青森に住む少年藤沢ヒロキと白川タクヤは海の向こうにそびえ立ち点まで届きそうな白い塔へ飛んでいくことを夢見ていた。同級生の沢渡サユリもその夢に興味を持っていた。
ある日突然姿を消したサユリと何も知らない少年二人。
彼らが交わした「約束の場所」あのたどる運命とは…。
【登場キャラクター】
〈藤沢ヒロキ〉
本名/藤沢 浩紀(ふじさわ ひろき)
子供っぽい性格。中学卒業後は東京の高校に進学。
〈白川タクヤ〉
本名/白川 拓也(しらかわ たくや)
ヒロキとは対象的に大人びた性格。塔の研究をしている。
〈沢渡サユリ〉
本名/沢渡 佐由理(さわたり さゆり)
本作のヒロイン。突然2人の少年の前から姿を消した。
【おすすめポイント】
SFらしく、不思議な物語となっていますが、そびえ立つ塔によって翻弄される彼らの運命にハラハラドキドキしてしまいます。
そびえ立つ塔は一体なんなのか?彼らとの関係性は一体どのようなものなのか。考えながら観ていると非常に面白いです。
新海誠監督作品に共通して言えることですが、キャラクターたちの心情が非常に多く語られるのでそれらに注目するのも良いかもしれません。
【音楽(主題歌)】
「きみのこえ」
7位『星を追う子ども』
【予告編】
【あらすじ】
母と二人暮らしのアスナはある日秘密基地で地下世界(アルカダ)から来たという少年シュンと出会った。仲良くなった二人は再び会う約束を交わすも、数日後にシュンは遺体となって見つかった。
シュンにもう一度会いたいと願うアスナの前にシュンとうり二つの少年シンとアルカダを探し求める森崎に出会う。
三人はそれぞれの思いを胸に、アルカダを目指すも…。
【登場キャラクター】
〈アスナ〉
本名/渡瀬 明日菜(わたせ あすな)
年齢/12歳
地下世界のアルカダ人の父と地上人の母の混血。
〈シュン〉
本名/シュン・クァーナン・プラエセス
病で最後に一目地上を観ようとやってきた少年。
〈シン〉
本名/シン・クァーナン・プラエセス
シュンにうり二つの少年。
〈モリザキ〉
本名/森崎 竜司(もりさき りゅうじ)
アスナのクラスの臨時教師でアルカダの秘密を探る組織に所属している。
【おすすめポイント】
他の新海誠作品にはないような雰囲気の作品です。
特にカタカナが多く出t来るのも特徴的ですが、この映画のおすすめポイントはほかにない新海誠の作品の雰囲気を味わえることです。
ここまでに紹介した『君の名は。』や『秒速5センチメートル』などは、街の風景とともに人間社会がリアルに描かれたようなストーリー展開でしたが、この映画『星を追う子ども』は一味違います。
新海誠監督がおくる、ジュブナイルアニメーションを体感してください!
【音楽(主題歌)】
主題歌を担当したのは熊木杏里さんで「Hello Goodbye & Hello」