シャリーズ・セロンが製作に関わり、主演で出演しNetflixで話題となっている『オールド・ガード』がなかなか面白い内容となっていました。
既視感のある設定であるものの、Netflixではどうやら好調のようです。
評価も上々で早くも続編の製作が決定しそうな予感がします。
というより続編ありきの終わり方でした。
Netflixというと『タイラー・レイク』『6アンダーグランド』など、予算のかかりそうなアクション映画をいくつも製作しており、スポンサーがついていないものの相当潤沢な資金があるのだとつくづく感じさせられますね。
記事内画像出典:Rotten Tomatoes
『オールド・ガード』あらすじ

【起】
アンディ、ブッカー、ジョー、ニッキーの4人は何世紀もの間世界の人々を助けるために活躍してきた。
彼らは肉体的ダメージを受けた際に、痛みはあるものの圧倒的治癒力によって不死身の肉体を保持していた。
ある日、元CIA工作員のコプリーは彼らに作戦を持ちかけた。
しかしそれは罠で、彼らが隠している不死身の肉体を映像に収められてしまう。
アフガニスタンでは米海兵隊員ナイル・フリーマンが敵を倒した際に喉をかき切られて死亡したと思われたものの突如として圧倒的な自然治癒能力により回復する。
ナイル・フリーマン箱の時点で不死身となったのだ。
【承】
一方ナイルの存在に気づいた4人は彼女が実験に利用されることを恐れアンディは救出に向かう。
また、コプリーはアンディらを利用するために製薬会社と協力し研究をしようと試みている。
アンディは無事ナイルを救出し、フランスへと向かい、不死身の戦士と対面する。
そこで、不死身の能力が永遠ではないこと、かつてアンディの仲間であったクインが何世紀もの間溺れ続けていることが明かされる。
【転】
その後コプリーらにジョーとニッキーは捕らえられてしまいアンディは怪我が治らないことに気づき、不死身の肉体を失ってしまう。
アンディとブッカーはコプリーに出会うが不死身の肉体を手放したいブッカーはアンディを裏切り、腹を撃ってしまう。
そこでアンディの傷が回復しないことに気づき初めてアンディが不死身の能力を失ったことを知る。
ナイルは、ブッカーの裏切りに気づき、アンディ達を救うため現場に残っていたコプリーを説得する。
【結】
ナイルは組織の建物に侵入し警備員らと戦い、メリックを倒す。
ブッカーは裏切った罰として100年間メンバーとの接触を禁止される。
半年後のパリ。酔っ払ったブッカーはアパートで溺れているはずだったクインと出会う。
『オールド・ガード』主な登場人物
アンディ(シャーリーズ・セロン)

アンディは何千年も生きていると思われる女性の戦士です。
いわゆる悪から人々を救っていることからヒーローという位置づけで良いかと思います。
となると本作はヒーロー映画ともいえますね。
設定的にはDCコミックスの『ワンダー・ウーマン』に似ているのではないでしょうか。
強さ的にはワンダーウーマンの方が格上ですね。
演じたのは今やハリウッドを代表する女優シャリーズ・セロンです。
代表作には『モンスター』(03)『マッドマックス 怒りのデスロード』(15)などがあり、最近だと『スキャンダル』(19)に出演しています。
本作の製作にも加わっており、間違いなく今後の映画界を背負っていく女優の1人です。
ナイル・フリーマン(キキ・レイン)

ナイル・フリーマンはアフガニスタンで作戦を遂行していたアメリカの海兵隊です。
突然、不死身の肉体を手に入れてしまい困惑しています。
彼女を演じたのはキキ・レイン。
『ビールストリートの恋人たち』(18)に出演した若手女優で、日本での知名度はまだ低いようです。
ブッカー(マティアス・スーナールツ)
ブッカーは不死身の能力を持つ戦士でアンディらと共に長い間生活している。
ジョー(マーワン・ケンザリ)
ジョーは不死身の能力を持つ戦士でアンディらと共に長い間生活している。
ニッキー(ルカ・マリネッリ)
ニッキーは不死身の能力を持つ戦士でアンディらと共に長い間生活している。
コプリー(キウェテル・イジョフォー)
演じたのはキウェテル・イジョフォー。
『それでも夜は明ける』で主演を演じたことが印象的です。
主役以外の脇役で見かけることの多い俳優です。
『オールド・ガード』感想・解説※ネタバレあり

まず全体的な感想ですが、展開的には面白くて見ていて飽きない映画でした。
設定もMARVELやDCの映画が好きな人にとっては好ましいものである上、そこまで超人的なパワーは持っていないのでアクション好きにはたまらないものかと思います。
似ているところだと、MCUのブラック・ウィドウやキャプテン・アメリカなどでしょう。
本作では銃を使ったアクションが多かった気がしますが。
また、続編もあるようなので本作が第一作となるので、ストーリー全体が『オールド・ガード』という世界観の解説のような構成になっていたと思います。
ここからはいくつかに絞って解説しつつ感想を述べていきます。
キャラクターの設定について
まず、キャラクターの設定については良かったと思います。
何千年も生きている戦士というと『ハンコック』(08)『ワンダーウーマン』(17)などが挙げられます。
不死身の人間というとヒーローや超人の定番ですがやはり面白いです。
また、ひとつ疑問なのがナイルが不死身の能力を手に入れてからアンディの能力が失われたことです。
これに関してはあくまでも予想ですが不死身の戦士には人数制限があるのではないかと思います。
その時代に存在する不死身の戦士の人数は限られていて、延々と受け継がれているのではないでしょうか。
つまり、エピローグでクインが登場しているので世の中に存在できる不死身の戦士は5人なのではないかと考えられます。
見つかっていないだけで他にも存在するかもしれませんが、人数制限は確実にあるでしょう。
原作は人気アメコミ作家が担当
注目なのは、本作の原作は映画化もされた『スーパーマン』『ワンダーウーマン』『ウルヴァリン 』などの人気アメリカン・コミックを手掛けているグレッグ・ルッカ、レアンドロ・フェルナンデスの同名漫画であることです。
本作では何千年も生きる戦士が登場していることから『ワンダーウーマン』の設定に少し近いところがありますね。
また、シャリーズ・セロンも積極的に続編の製作を考えているようなので実現は近そうです。
Netflixは莫大な予算を保有しているので多分楽勝でしょう。
続編公開となればどのような展開になる?
続編ありきの終わり方であった『オールド・ガード』ですが、公開されるとしたらどのような展開になるのでしょうか。
まずラストで登場したクインについて描かれる可能性が非常に高いです。
クインはアンディが探し続け、ついに見つけることができなかった仲間で、海に沈められたものだと思われていました。
しかし、ラストのシーンでブッカーがクインと対面しているので続編では彼女の謎について語られると思われます。
また、長年不死身の肉体を保持していたアンディが能力を失ったことからそれについての謎も語られると思われます。
なぜ不死身なのか、どのような時にその能力を失うのか、必ず要因があるはずなのでこれについては続編が公開されるとすれば明らかになっていくのではないかと思われます。
いずれにせよ、意外に評価の高いNetflix独占配信のアクション映画の続編が公開されるとすればかなり注目が集まるに違いありません。
今は期待するのみです。