2.しんみり少し悲しいミュージカル映画
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『ダンサー・イン・ザ・ダーク』
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『レ・ミゼラブル』
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『ラ・ラ・ランド』
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000)
あらすじ
物語の舞台はアメリカ合衆国のとある町。主人公セルマは工場で働き、生活が苦しいうえに徐々に視力を失っていく中で暮らしていた。
先天性の病が息子に遺伝し、その治療費をコツコツとためていた彼女であったが、ある日、思いもよらない不幸が降りかかる。
予告編
おすすめポイント
鬱映画として取り上げられることもしばしばある本作だがミュージカル映画の域を超えて非常に見る価値の高い映画のひとつである。
特に、カンヌ国際映画祭では絶賛され最高賞パルムドールを受賞しその素晴らしさは保証されている。死ぬまでに一度は観て欲しい作品だ。
最大のみどころは主人公セルマの歌声と素晴らしい楽曲の数々だ。
それもそのはず、セルマを演じたのは日本でもその美しく、特徴的な歌い方で有名なビョークである。
彼女は徐々に視力を失っていく病を患っているうえに上にいくつもの災難が降りかかるという悲しい物語ではあるが心に残る一生ものの映画となるに違いない。
『レ・ミゼラブル』(2012)
あらすじ
パンを盗んだだけの罪で19年間服役したジャン・バルジャンは釈放後に再び盗みをしてしまうものの、罪を見逃してくれた司教に感銘を受け、改心する。
ある日運命的な出会いを果たしたファンティーヌから娘コゼットを託される。
予告編
おすすめポイント
2010年代のミュージカル・音楽映画の日本でのブームの火付け役となったのが本作『レ・ミゼラブル』だ。
元々はミュージカルとして、非常に高い評価を得ていた物語であるが、映画化された本作も世界的に大ヒットを記録するなど大成功を収めた。
子どもたちのためにパンを盗んだだけで、20年近くも投獄されたジャン・バルジャンという一人の男とそこから繰り広げられる胸の張り裂けそうになる物語は今となってはあまりにも有名である。
ジャン・バルジャン、ファンティーヌ、コゼットといった主要登場人物のたどる人生を前に、そして歌にのせられた彼らの心の叫びに、きっと誰もが涙するに違いない。
『ラ・ラ・ランド』(2016)
あらすじ
女優になることを夢見るミアはオーディションを受けては落ちる生活を送っていた。
そんなある日、偶然通りかかった店の中から聞こえてきた音楽に惹かれ、店へと足を踏み入れる。演奏していたのはジャズピアニストのセブであった。
予告編
おすすめポイント
『ラ・ラ・ランド』といえば、日本ではアカデミー賞の季節に大ブームを巻き起こしその熱が冷めぬまま、今では最も人気なミュージカル映画としての地位を築き上げたことが記憶に新しい。
本作のみどころは、物語の一つのテーマでもある「夢」を追いかけることの素晴らしさと、「運命」という一見羨ましく感じるものの残酷さをリアルに描いているところである。
また、季節に追われながら人によってはこの上ない切なさを感じることも重要なポイントである。
非常によくできた脚本としても有名であるが本作の脚本・監督を担当したのはデイミアン・チャゼルで後ほど紹介する『セッション』も有名だ。
ちなみに本作のタイトルである「la la land」には「ロサンゼルス」や「現実離れしている状態」といった意味がある。
ラスト30分、きっと何か感じるもの、心に訴えかけてくるものがあるはずだ。
