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【ネタバレ感想】映画『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』--色彩の変化が物語を語る。ジョーの結婚とラスト考察。

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『ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語』は2019年に公開された作品で、日本では新型コロナウイルスの影響で公開延期となっていました。

アカデミー賞では衣装デザイン賞を受賞し日本でも公開が待望されていただけに延期が決まった際には映画ファンの間で悲しみの声が広がっていました。

そして6月に日本での公開を迎えると、瞬く間に高評価の口コミが広がり、2020年上半期公開映画の中でもトップに選ぶ人が続出しました。

また、本作は『レディ・バード』(2017)のグレタ・ガーウィグ監督によって手掛けられ、その上4人の姉妹の物語であるだけに、女性らしさが強い作品なのかと思いきやもっと素晴らしい人間らしさを垣間見ることができました。

また、今大注目の俳優ティモシー・シャラメのイケメンさも際立っていました。

私自身「ああ、この俳優は将来の映画界をしょって立つ名俳優なんだろうな。ということは、今この作品を映画館で見ることができていることは素晴らしいな。」と、コロナ期間に映画館に足を運べていなかったことも重なり積りに積もった何かがはじけたのか、そんなことを強く感じました。

ティモシー・シャラメがイケメンすぎるからか、劇場に女性が多かったのは気のせいで、きっと素晴らしい姉妹の物語だったからでしょう。

特にアカデミー賞で衣装デザイン賞を受賞したことだけあっておしゃれでやさしい、落ち着いた雰囲気もぷんぷんしてきました。

MOVIE-CFHの公式インスタグラムではおしゃれな映画をまとめて紹介しました。

https://www.instagram.com/p/CB0OKEajSJg/?igshid=1ntvjiifrbtjl

記事内画像出典: RottenTomatoes

映画『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』感情を揺さぶる、時間の流れを感じる4姉妹の物語の【あらすじ】

映画のあらすじは物語の構成上、少し説明が難しいので一つの時間軸で彼女たちの人生の流れに沿って紹介します。

【幼少期】

物語の舞台は南北朝時代。黒人奴隷解放のために父親は家を出てしまっていたために、母親と、姉妹4人で慎ましく暮らしている。

裕福ではないものの、父親が家に戻ることを待ち望みながら近所のことも気にかけ、明るく生活する1年間が描かれる。

それぞれの人生に起こる困難や事件を乗り越えながら彼女たちは大人の女性「Little Women(リトル・ウィメン)」へと成長していく。

【大人時代】

ここからは長女メグの結婚に始まり、次女ジョーが結婚するまでの4姉妹の苦楽が描かれる。

メグは貧乏ながらも双子を授かり、夫と共に協力し合いながら生活している。

ジョーは作家としての夢を叶えるためにニューヨークへと出かける。

しかし、ベスの病状が悪化すると実家に戻りその最期を看取る事となる。

ジョーと仲の良かったローリーはエイミーと婚約。

ベスを亡くして孤独を感じたジョーは喪失感に暮れていた。

ベスのために書いていた「若草物語」の本格的な執筆をスタートさせる。

小説は大ヒットし、マーチ伯母の残した邸宅で子供たちを受け入れる学校を開く。

映画『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』豪華すぎる【登場人物・キャスト】

本作で最も印象的だったことの一つが、豪華すぎるキャストです。キャスティングを担当した人素晴らしすぎませんか。

これからの映画業界を背負って立つ、注目の俳優が数多く登場するうえ、脇役俳優も豪華でした。

今回は4人の姉妹役の俳優とティモシー・シャラメ君を紹介します。

ジョー・マーチ【シアーシャ・ローナン】

マーチ姉妹の次女で、作家としての夢を追いかけています。

本作では大人になったジョーが、幼少期を振り返る構成で映画は進んでいきます。

そんなジョーを演じたのはシアーシャ・ローナン。

彼女は『つぐない』(07)でアカデミー賞にノミネートされたことが伝説的な出来事となっています。当時13歳です。

他にも代表作には『レディ・バード』(07)などがあり、本作同様監督はグレタ・カーヴィグが務め、ティモシー・シャラメも出演しています。

今後のキャリアにも注目の女優です。

エイミー・マーチ【フローレンス・ピュー】

エイミーは4姉妹の末っ子です。

典型的な末っ子という感じで、年上の仲間に入れてもらいたくて、背伸びしている様子が印象的でしたね。

また、伯母にも気に入られているようでやはり、末っ子という感じがしました。

彼女を演じたのはフローレンス・ピュー。誰がなんと言おうと今最も注目の実力派俳優です。

彼女の名前を聞いて真っ先に思い浮かべてしまうのが『ミッドサマー』(20)でしょうか。

『ミッドサマー』は究極のカタルシス映画として大きな話題を集めたホラー映画で、アリ・アスター監督が恋愛映画であると表現したこともあり、これもまた議論を呼びました。

個人的に、フローレンス・ピューは声がとてもかっこいいと思います。

メグ・マーチ【エマ・ワトソン】

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メグはマーチ姉妹の長女で、非常に美しいことから周りからは女優になれると言われています。

しかし、彼女の望みは幸せな家庭を築くことで、それ以外は望んでいないようです。

美しい役を演じた女優も美しい。

メグを演じた女優はその美しさを誰もが認めるであろうエマ・ワトソンです。

ハリー・ポッターでハーマイオニーを演じたことでその印象が強すぎるせいか、あまり良作に恵まれていないのかなというイメージがあります。

しかし、『美女と野獣』や、今回の『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』をみていると、やはり引き込まれる何かがあります。

女性運動にも熱心な彼女ですが、これからの女優としての活躍にも目が離せませんね。

エリザベス・マーチ【エリザ・スカンレン】

三女のベスはあまり欲を出さない性格で、4人の中では最も静かです。

そのせいか、先ほど紹介したエイミーより年下で末っ子なのではと勘違いするほどでした。

彼女を演じたのはエリザ・スカンレン。

日本ではあまり馴染みのない女優ですので、少しプロフィールを紹介します。

エリザ・スカンレンは1999年、オーストラリア・シドニー生まれの女優です。

TVシリーズ「KIZU -傷-」で注目を集め、ハリウッド・レポーター紙が18年に発表した「活躍が期待される次世代の俳優」の1人に選出されています。

今後はNetflixで配信予定の『The Devil All the Time』などに出演する予定なので気になる方は是非チェックしてみてください。

セオドア・ローレンス【ティモシー・シャラメ

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ローリー(ローレンス)は4姉妹ととても仲の良い、青年です。

4姉妹のちょっと貧乏で窮屈な生活とは対照的に、広々とした豪邸に暮らすお金持ちです。

また、将来についてもあまりよく考えていない、最初の頃はちょっとダメな性格でもあります。

そんな彼を演じたのはティモシー・シャラメ。日本での人気も非常に高く、今最も注目すべき俳優です。

数十年に一度の名俳優であること間違いなしの俳優です。

何一つ欠点のない、彫刻のような美しい顔立ちで世の女性たちを釘付けにしています。

やはりその知名度を爆発させた作品が『君の名前で僕を呼んで』(17)です。

イケメンであるだけなら他にも候補は沢山ありますが、演技も素晴らしいです。

どんな役でも落ち着いており、馴染んでいるのでなぜあのような演技ができるのかその原点をいつか徹底的に探ってみたいですね。

今後は『グランド・ブダペスト・ホテル』(14)で知られるウェス・アンダーソン監督の最新作『The French Dispatch(原題)』などに出演する予定です。

また、この他にもNetflixの『マリッジ・ストーリー』に出演しアカデミー賞で助演女優賞を受賞したローラ・ダーン、メリル・ストリープ、クリス・クーパーなど豪華俳優がわきを固めています。

ここまで固められると若干俳優陣に圧倒されてしまったのは私だけでしょうか。

しかし、演技が皆さん素晴らしすぎて劇場を後にする際にはあと1,000円くらい払いたいなと思いました。

映画ストーリー・オブ・マイ・ライフ』ネタバレ感想

『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』で最も印象的だったことは、色彩の変化が語る、時間軸の往復です。

全体として、4姉妹それぞれの生き方がジョーを中心にしっかりと描かれており要所要所で感動してしまいました。

また、映画批評サイトRotten Tomatoesでは

  • 批評家支持率94%
  • 観客満足度92%

と、異例の高さとなっており、2020年に日本で公開された映画の中でベストに選ぶ方も多い印象です。

色彩の変化が語る、物語の振動

『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』は子供時代のジョーとその姉妹の関係性、そしてジョーが大人になってからの関係性が入り乱れる形で物語が進んでいきます。

物語があまりにも入り乱れていき、幼少期時代と大人時代とでキャストが同じであるが故、少々理解しづらい部分があったように感じた方も多いのではないでしょうか。

しかし、その分かりづらさを手助けしてくれたのが色彩の変化です。それは、特に衣装の変化で顕著に表現されていました。

アカデミー賞で衣装デザイン賞を受賞しているだけあり、衣装の素晴らしさは実感できたと思います。

それ以上に凄かったのが、衣装の色による物語の展開の表現の仕方です。

子供時代は登場人物が皆カラフルで色味のある衣装を身に纏っています。

そして大人になるにつれて、衣装は茶色や黒と言った暗い色が非常に多くなっていきます。

大人になったら落ち着いた色を身につけるから当たり前かもしれないのですが、天候までも暗い印象になっていきます。

物語は入り乱れるのですが、色の変化が特徴的で今進行しているのが子供時代なのか、大人時代なのかが色によって分かりやすかったと思います。

子供時代から大人になるにつれて様々な困難に姉妹のそれぞれが立ち向かっていく姿はこのように描かれていたのです。

夢や希望に満ち溢れた子供時代(色彩豊か)

↓↑

困難の多い大人時代(落ち着いた色)

困難を乗り越えた後(色彩豊か)

また、ジョーが作家として成功し、学校を開いた後には再び色彩豊かな衣装と、カラフルな小道具が戻ってきていました。

ジョーの結婚とそれぞれの人生

モヤモヤすることとしてまず思うのがジョーが結婚したことについてです。

『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』はルイーザ・メイ・オルコットの小説『若草物語』(LittleWomen)が原作となっています。

言わずもがな『若草物語』の元となったのはルイーザ・メイ・オルコットの実際の姉妹との人生です。

つまり、小説でジョーとして描かれているのがルイーザ・メイ・オルコットです。

映画の終盤でジョー(ルイーザ・メイ・オルコット)が出版社を訪れています。

そこで「小説の最後は主人公が結婚しないと売れない」と言われて、渋々ジョーが結婚するラストを描いています。

実際、ルイーザ・メイ・オルコットは生涯独身です。

4姉妹それぞれの人生はどうなったのでしょうか。

物語でのジョーは最初の頃はローリーを愛することができませんでした。

また、フェミニストでもあり、女だからこういう人生を送るんだといった、限定された選択肢に疑問を投げかけていました。

ベスの死後は悲嘆に暮れるものの、人生において、より家族を大切にすることの重要性に気づき、彼女の人間性により深みが増したように感じました。

幸せな家庭を築くことが人生で唯一の望みである長女メグは初めの頃は貧乏な暮らしをしていたようですが、ラストでは幸せそうな笑顔を見ることが出来ました。

ジョーが愛されたいと思った矢先にエイミーはローリーと婚約し、本当に最後まで2人はライバルのように思えました。

そのことを申し訳ないと思っているエイミーと、取り繕うジョーがなんとも言えない人生の本質のようなものが垣間見えました。

加えて本作は4人の姉妹を映画だとしても本当に自然に描いていており、特に姉妹喧嘩のシーンはあるあるでしたね。

原題LittleWomenとは一体--

日本では『ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語』というタイトルで公開されていますが、原題は『Little Women』です。

時間が行ったり来たりする作品なのでタイトルで過去を振り返っている物語だということを分かりやすくしたのでしょうか。

このLittle Womenについてですが、4姉妹の父親が実際に娘たちを「Little Women」と呼んでいた言葉で、単なる幼い少女ではなく一人の立派な女性であるという意味合いが込められているんだそうです。

とっても素敵ですね。

【作品情報】

監督/グレタ・ガーウィグ

脚本/グレタ・ガーウィグ

原作/ルイーザ・メイ・オルコット『若草物語』

出演者/シアーシャ・ローナン,ティモシー・シャラメ
フローレンス・ピュー,エリザ・スカンレン,エマ・ワトソン,ローラ・ダーン,メリル・ストリープ

配給/コロンビア映画,ソニー・ピクチャーズ

公開日/2019年12月25日

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