映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』は2003年に公開され、一部部門では英国アカデミー賞などを受賞しており、観客からの評価が非常に高い作品です。
監督はスティーブン・スピルバーグ、出演者にはレオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクスといったオスカー俳優が名を連ねており超豪華メンツといえます。
そんな、天才詐欺師とそれを追うFBIの痛快ストーリーについて実話なのか、元になったお話は何なのかなど詳しく掘り下げていきましょう。
映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』は実話?モデルとなった話は?
結論から言うと、この映画はフランク・W・アバグネイル・Jr著の自伝小説『世界をだました男』が原作となっており、
実話
です。
先に本作のあらすじを見ておきましょう。
【あらすじ】
高校生のフランク・W・アバグネイルjrは両親が離婚することを知り、放心状態のまま家を飛び出してしまう。生活を続けるために偽造小切手を作ったり、パイロットに扮したりしたがこれがうまく行ったことに味をしめた彼は、さらに偽の小切手を発行し莫大な資金を得ることになる。長年彼を追い続けるFBI捜査官カール・ハンラティは徐々に彼を追い詰めていく。
あらすじにもあるようにフランク・W・アバグネイル・Jrが主人公のお話ですが、このフランク・W・アバグネイル・Jrは実在する人物です。
そして映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』で描かれる物語はほとんど全てが事実です。
物語は、天才詐欺師と言われたフランク・W・アバグネイル・Jrの犯した華麗な数多くの詐欺事件を元にしています。
フランク・W・アバグネイル・Jrってどんな人物?

フランク・W・アバグネイル・Jrは映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』の主人公のモデルとなった実在する人物です。
【生い立ち】
フランク・W・アバグネイル・Jrは1948年4月27日にアメリカ合衆国で生まれました。
4人兄弟で両親が離婚したことをきっかけに家を飛び出し、詐欺師としての人生がスタートしました。
【詐欺師としての人生】
最初にフランク・W・アバグネイル・Jrという歴史に名を刻む天才詐欺師の標的となったのは実の父親でした。父親はフランクがアルバイトをするためにクレジットカードを渡しておりこのカードを使って物を買い、それを返品することによってお金を手に入れました。被害額は数千ドルといわれています。
その後は残高のない自分の口座を使って小切手を切り、信用詐欺を行いました。これがうまくいったことで、小切手をほぼ完璧に複製するなどし、手口を巧妙化させ多くの資金を手にしました。
また、ユナイテッド航空のパイロット、医師、教員助手、弁護士といった社会的地位が高く信用されている職業を偽り全26カ国で不渡り小切手を乱発し、さらに多くの資金を手に入れました。
【その後】
アメリカに強制送還されると、複数の国での偽造の罪で逮捕され12年の刑期を言い渡されました。
また、この逮捕に至るまで、航空機の誘導路やジョージア州の連邦拘置所からの逃走を図っており、これらの逃亡劇は映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』でも語られています。
その後は週に一度無給でFBIの捜査に協力する事を条件に5年弱で出所。
出所後は様々な職を転々とするも、身分がバレることによって定職には就けなかった。
そこで銀行に、詐欺対策などをアドバイスをすることでそのアドバイスが役に立ったら500ドルを受け取り、役に立たなかったら無料という条件で自身を売り込んだ。
これがコンサルタントとしての大成功を収める第一歩となった。
【現在】
現在は、連邦捜査局アカデミーや現場事務所でコンサルタントや講師として活躍している。
そして、映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』に登場したのモデルとなったジョー・シアとは亡くなるまで友人として交流していたという。
映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』の意味は?
映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』というタイトルについても見ておきましょう。
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャンは英語にすると
Catch me if you can.
です。
意味的には詳しくみると命令文なので、
捕まえられるなら捕まえてみろ
でしょう。
本作では天才詐欺師のフランク・W・アバグネイル・Jrとカール・ハンラティの逃亡と追跡が描かれているので物語の内容がそのままタイトルとなったのでしょう。
何にせよ、そんな逃亡追跡劇が痛快で観ていて飽きないので超おすすめな映画です。