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『アメリカン・サイコ』『ジョーカー』に共通する世間の無関心さ

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映画『ジョーカー』は世界的大ヒットを記録し、中国での公開がない中、興行収入の大台である10億ドルを突破しました。

興業収入ではアカデミー賞の一部部門で受賞を果たしているDCコミックスの映画『ダークナイト』超えも果たしています。

また、ゴールデングローブ賞2020にも複数部門でノミネートを果たしており、その後行われるアカデミー賞での受賞も有力視されています。

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そんな今大注目の映画『ジョーカー』ですが、今から約20年前に公開されたクリスチャン・ベール出演の『アメリカン・サイコ』との共通点が指摘されています。

『ジョーカー』はストーリーの背景からこの他にもアメリカン・ニューシネマ最後の名作であるタクシードライバーなどとの共通点も指摘されています。

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『ジョーカー』と『アメリカン・サイコ』に通じるものとは

2019年に公開された『ジョーカー』と約20年前に公開された『アメリカン・サイコ』この二つの作品にはいったいどのような共通点があるのでしょうか。

まずは2つの作品のあらすじを少しだけ確認しておきましょう。

【ジョーカーあらすじ】

「どんな時でも笑顔で人々を楽しませなさい」という母の言葉を胸に、都会で大道芸人として生計を立てるアーサーはコメディアンとして世界に笑顔を届けようとしていた。

様々な原因が積み重なり、やがて彼は狂気的悪へと豹変していくのであった。

【主人公:アーサー】

出典:YouTube

【アメリカン・サイコあらすじ】

ニューヨークのウォール街にある投資会社P&Pに副社長として勤務しているパトリック・ベイトマンは人生を謳歌していた。そんな事実は建前で、ベイトマンの本当の生活は夜に始まる。ある日ベイトマンの前にルックス・学歴・身だしなみなど非の打ち所のない同僚、ポール・アレンが現れる。

【主人公:パトリック】

出典:YouTube

結論から申し上げると、この映画の共通点は

  • 世間の無関心さ
  • 曖昧な妄想

です。

共通点は世間の無関心さ

まずは世間の無関心さからです。

映画『ジョーカー』において、アーサーは突然笑い出してしまう特殊な精神疾患を患っており、友人も恋人もおらず職は失い、金もなく、世の中から見放された存在でした。

自分の存在意義を求め、コメディアンとしてステージに呼ばれるも、観客からは嘲笑されるのみ。憧れの人物からもバカにされました。

貧困の中で生きる彼には誰も救いの手を差し伸べませんでした。まさに世間の無関心さを表しています。

また、その無関心さが世の中を笑顔にしようとしていた純粋な青年の心を不純なものとし、狂気へと変化させていきました。

そして映画『アメリカン・サイコ』においてもそれは言えます。

『アメリカン・サイコ』のラストにおいてパトリックが犯した罪がまるでなかったかのようになっています。

たくさんの殺人を犯した上に放置していたはずがアパートの一室からはすべての死体が消えていました。まるでなかったことのようになっていたのです。もはや無関心というより"無"でした。

ほとんどパトリックの存在意義がなくなってしまったようなものです。

また劇中に登場するパトリックの周りの人物は皆自己中心的で他人のことに興味を持ちません。他人に関心がなく、名前すらままならないのですから。

パトリックの弁護士が、パトリックのことすら曖昧であるシーンには衝撃を受けました。

自分が思う以上に世間は自分に対して無関心なのです。

このように、二つの映画では世間の無関心さが一つのテーマとして落とし込められています。

どこからどこまでが妄想なのかそうでないのかがわからない

次に2つの映画に共通する妄想についてです。

まずは映画『ジョーカー』の物語全てがアーサーの妄想であったかもしれないという事は多くの観客から指摘されています。

物語のラストにおいて、精神病棟から抜け出そうとするアーサーが映し出されます。

このシーンから推測するに、アーサーは精神病棟で映画『ジョーカー』で語られた物語を妄想していたのではないかと考えられます。

事実、アーサーには妄想癖があります。劇中にもアーサーの妄想によって作り上げられていたシーンがありましたよね。

また、映画『アメリカン・サイコ』でもどこからどこまでが妄想でどこからどこまでが現実なのかがはっきりしないという事実があります。

アメリカンサイコは謎多き映画ですがその一つが妄想についてです。

先ほど紹介したようにラストで殺したはずの死体が消えていたり、弁護士から名前を忘れられたりするシーンでも妄想というテーマがリンクします。

ある種の精神病を患っていたであろうパトリックですから妄想、幻想があった可能性は高いです。

しかしどこからどこまでが妄想なのかはハッキリは分かりません。

彼の狂気的行動は事実なのかはたまた妄想だったのか…

ここまで紹介したように、映画『ジョーカー』『アメリカン・サイコ』では世間の無関心さや、そこから来る妄想が狂気へと繋がっていくという共通のテーマを持った作品であると言えます。

異なる時期に描かれた作品がどのような共通点を持つのか、社会的背景から考えるのも面白いかもしれませんね。

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