ハリウッド映画界では『〜バース』という言葉をよく聞くことがあります。
超大作シリーズには特に多くみられます。
有名なもので、世界で最も成功したシリーズ言えばMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)です。
では、近年のハリウッド映画界にみる『〜バース』という括りは一体なんなのでしょうか。
その意味について解説すると共に、バースという括りに縛られてシリーズ化された映画作品の数々を紹介していきます。
マーベル・シネマティック・ユニバースって何?ハリウッド映画界の「〜バース」意味を徹底解説!
まずは「〜バース」を用いたシリーズ映画作品を紹介する前に「〜バース」の意味を紹介しておきます。
その意味は非常に簡単です。
〜バース=世界観
の事です。
つまり先ほど紹介したMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)とは、マーベル映画の世界観という意味です。
MCUはとてもいい例なのでさらに詳しく説明します。
そもそもMARVEL comics(マーベルコミックス)には人気なキャラクターだと、例えば
- スパイダーマン
- アイアンマン
- キャプテン・アメリカ
などが登場しますよね。
はじめは単独作品として
『アイアンマン』や『キャプテン・アメリカ:ザファーストアベンジャー』などの映画が公開されます。
しかしその1つ1つの単独ヒーロー映画作品は少しずつですが全ての作品がつながっており、映画『アベンジャーズ』などで共演することができるんですね。
つまり同じ時間軸のストーリーで同じ世界観を共有しているんです。
もっと具体的に説明すると、
映画『アイアンマン』でアイアンマンがテロリストを撃退したとします。
するとそのあと公開される映画『キャプテンアメリカ:ザファーストアベンジャー』ではその事実が新聞に載っているような感じです。
あくまで例えなので実際に新聞に載った描写などは描かれていませんがね。わかりやすく言うとそんな感じです。
これまでに「〜バース」として公開されヒットした映画紹介
これまでにも様々な「〜バース」シリーズが公開されています。
「〜バース」の意味がわかったところで、「〜バース」シリーズとしてヒットしている作品をいくつか紹介します。
まずは一覧にしてまとめました。
【〜バース一覧】
- マーベル・シネマティック・ユニバース
- X−MENユニバース
- DCエクステンデッド・ユニバース
- トランスフォーマーユニバース
- モンスターバース
強そうな名前が多いですね。ここからはさらに詳しく紹介していきます。
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)で公開された映画を紹介

まず、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)です。
MCUは世界で最も成功した映画シリーズの1つです。
世界興行収入という点から見れば、あのスターウォーズシリーズを上回っています。
2008年からマーベル・シネマティック・ユニバースは始動し、早10年。
これまでに22作品が公開されています。
以下これまでに公開されたマーベル・シネマティック・ユニバース作品の一覧です。
【マーベル・シネマティック・ユニバース映画一覧】
- アイアンマン(2008年公開
- インクレディブル・ハルク(2008年公開)
- アイアンマン2(2010年公開)
- マイティ・ソー(2011年公開)
- キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー(2011年公開)
- アベンジャーズ(2013年公開)
- アイアンマン3(2013年公開)
- マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2013年公開)
- キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー(2014年公開)
- ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014年公開)
- アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(2015年公開)
- アントマン(2015年公開)
- シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016年公開)
- ドクター・ストレンジ(2017年公開)
- ガーディアンズ・オブ・ギャラクシ―:リミックス(2017年公開)
- スパイダーマン・ホームカミング(2017年公開)
- マイティ・ソー/バトルロイヤル(2017年公開)
- ブラックパンサー(2018年公開)
- アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー(2018年公開)
- アントマン&ワスプ (2018年公開)
- キャプテンマーベル(2019年公開)
- アベンジャーズ エンドゲーム(2019年公開)
また、マーベル・シネマティック・ユニバースではこれまでにフェイズ1〜フェイズ3までに分けられて公開されています。
〈フェイズ1〉
アイアンマン(2008)→アベンジャーズ(2013)
フェイズ1ではアイアンマン、マイティー・ソー、キャプテン・アメリカの3人のヒーローを中心としてアベンジャーズが結成されます。
マイティー・ソーの弟ロキがチタウリ軍団を引き連れて地球を侵略しにやってきます。
ハルク、ホークアイ、ブラックウィドウがアベンジャーズに加わり、ともに立ち向かいます。
〈フェイズ2〉
アイアンマン3(2013)→アントマン(2015)
フェイズ2ではガーディアンズ、アントマンなどの新しいヒーローが登場します。
このフェイズではアイアンマンの作った人工知能が暴走し、ウルトロン(敵)が誕生します。同時にビジョン(味方)も誕生し、加えてスカーレットウィッチやクイックシルバーと共にウルトロンに立ち向かいます。
〈フェイズ3〉
キャプテンアメリカ:シヴィルウォー(2016)→スパイダーマン:ファーフロムホーム(2019)
フェイズ3では宇宙的要素が広がります。
ドクター・ストレンジやガーディアンズ、ブラックパンサーがアベンジャーズ に加わります。
スパイダーマンもこのフェイズでついに登場します。
主にインフィニティストーンを巡ったサノスとの戦いです。
アイアンマンとキャプテンアメリカが仲間割れしつつも最終的には全アベンジャーズが団結し、宇宙最強軍団と対峙します。
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)に登場する主なキャラクター
1.キャプテン・アメリカ
2.アイアンマン
3.マイティー・ソー
4.ブラックウィドウ
5.ホークアイ
6.ハルク
7.スパイダーマン
8.ブラックパンサー
9.ドクター・ストレンジ
10.アントマン
11.キャプテン・マーベル
X-MENユニバースで公開された映画一覧と解説
【X-MENユニバース映画一覧】
- X-メン(2000年)
- X-MEN2(2003年)
- X-MEN: ファイナル ディシジョン(2006年)
- ウルヴァリン: X-MEN ZERO(2009年)
- X-MEN: ファースト・ジェネレーション(2011年)
- ウルヴァリン: SAMURAI(2013年)
- X-MEN: フューチャー&パスト(2014年)
- デッドプール(2016年)
- X-MEN: アポカリプス(2016年)
- ローガン(2017年)
- デッドプール2(2018年)
- X-MEN: ダーク・フェニックス (2019年)
そもそもX-MENはMARVELのキャラクターです。
ではなぜMCUで映画がこれまで公開されていないのかという疑問があると思うのですが。これは難しい問題なのですが、簡単に言ってしまえば権利の問題です。
X-MENのキャラクターの映画製作権を持っている会社とスパイダーマンやアイアンマンの映画製作権を持っている会社が違うのです。
ただ、その会社からMCUの方へと権利が移るため、今後はX-MENもMCUに登場する可能性があります。
X-MENユニバースでは主に二種類の映画が公開されています。
- X-MENとして戦う映画
- X-MENに所属するヒーロー単独で戦う映画
つまり、X-MENとしてアベンジャーズ的に集結(アッセンブル)して戦う作品とウルヴァリンなど単独ヒーローで出演する映画です。
X-MENユニバースで重要となるキーワードは
ミュータント
です。X-MENシリーズでは登場する特殊能力を持ったキャラクターのことをミュータントと呼びます。
ミュータントの中には邪悪なことを企む者もいれば、ヒーロー的な正義感を持つミュータントも存在します。
そのヒーロー的な正義感を持つヒーローの集団のことをX-MENと呼びます。
そのX-MENは後ほど紹介するプロフェッサーXというミュータントによって作られました。
X-MENの中心的メンバーとして描かれているのがやはり、ウルヴァリンです。
X-MENユニバースに登場する主なキャラクター
1.ウルヴァリン
2.プロフェッサーX
3.マグニートー
4.ミスティーク
5.サイクロプス
6.ビースト
7.ストーム
8.クイックシルバー
9.フェニックス
10.ナイトクローラー
DCエクステンデッド・ユニバースで公開された映画一覧と解説
【DCエクステンデッド・ユニバース映画一覧】
- マン・オブ・スティール(2013)
- バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生(2016)
- スーサイド・スクワッド(2016)
- ワンダーウーマン(2017)
- ジャスティスリーグ(2017)
- アクアマン(2018)
- シャザム!(2019)
アメコミ(アメリカンコミックス)といえばDCかMARVELかということで、DCエクステンデッドユニバースはいわばMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のライバル的シリーズであることは間違いありません。
構想としてはまだ初期段階ですが、TVドラマシリーズも展開されており、今後興行収入規模が膨らむことは間違いありません。
ワンダーウーマンの大ヒットと、アクアマンの特大ヒットがそれを裏付けていますね。
MCUで言うところのジャスティスリーグがアベンジャーズ的な位置付けです。
DCエクステンデッド・ユニバースに登場する主なキャラクター
1.スーパーマン
2.バットマン
3.ワンダーウーマン
4.アクアマン
5.サイボーグ
6.フラッシュ
7.シャザム
トランスフォーマーユニバースで公開された映画一覧と解説
【トランスフォーマーユニバース映画一覧】
- トランスフォーマー(2007年)
- トランスフォーマー/リベンジ(2009年)
- トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン(2011年)
- トランスフォーマー/ロストエイジ(2014年)
- トランスフォーマー/最後の騎士王(2017年)
- バンブルビー(2019)
トランスフォーマーシリーズは日本の玩具会社であるタカラトミーから発売された変形するロボットのおもちゃが原作となっていることがよく知られています。
日本ではアニメも放送されていました。
おもちゃから始まったロボットがハリウッドの超大作映画として人気を博していることは何だか不思議ですよね。
それもそのはず。かっこいい自動車からかっこいいロボットにトランスフォームして戦うシーンは男心をくすぐられます。
日本でも世界でも爆発的な人気を誇り、最近では人気キャラクターのバンブルビーの単独作品も公開されました。
シリーズの第1作目である『トランスフォーマー』が公開されたのが2007年ですのでMCUとほぼ同時期ですね。
ストーリーは簡単に説明すると惑星サイバトロンで起こった金属生命体トランスフォーマーたちの戦いが地球に持ち込まれる感じです。
地球人の味方でオプティマスプライムやバンブルビーが存在する集団が「オートボット」、その敵である反乱軍が「ディセプティコン」と呼ばれています。
シリーズ作品全てがめちゃくちゃ面白いのでおすすめですよ。
トランスフォーマーユニバースに登場する主なキャラクター
1.オプティマスプライム
2.バンブルビー
3.アイアンハイド
4.ラチェット
5.ハウンド
6.クロスヘアーズ
7.ドリフト
8.ホットロッド
9.スクィークス
10.ホィーリー
モンスターバースで公開された映画一覧と解説
【モンスターバース映画一覧】
- GODZILLA ゴジラ(2014)
- キングコング: 髑髏島の巨神(2017)
- ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019)
こちらも日本原作のハリウッド実写化映画です。日本では特撮シリーズとして大人気でしたね。
それがハリウッドのCG技術による実写化となるととても壮大な作品になっていました。
特撮でも大胆な演出が多かったのですが、映像技術の進歩によって制限なくGODZILLAを暴れまわらせています。
作品としてもただ実写化しただけでなく、よく作り込まれているので世界観も楽しめると思います。
モンスターバースに登場する主なキャラクター
1.ゴジラ
2.キング・コング
3.モスラ
4.キングギドラ
5.ラドン
ここまで紹介してみましたが、日本が原作のハリウッド実写化シリーズではヒットしているものが多いですね。
今回は映画の中の世界観であるバースについての紹介でしたがいかがだったでしょうか。