A24といえば『ルーム』『ムーンライト』でアカデミー賞にて注目を集め、『ヘレディタリー/継承』『ミッドサマー』などのホラー映画というジャンルでも期待されている設立7年の映画配給会社だ。
毎年良作を世に送りだことで注目されているA24から2020年に日本で公開される作品と公開未定の作品を紹介する。
「A24」新進気鋭の映画配給会社を徹底解説。これまでの作品を紹介。今後公開予定のラインナップは?
今大注目のA24から2020年に公開される作品まとめ

以下日本での公開が決定している作品は(日本公開)、日本公開が未定の作品は(米国公開)と表示する。
アンカット・ダイヤモンド 1月31日(Netflix世界同時配信)
本作の注目ポイントは終始騒がしさが止まらないストーリー展開だ。宝石商のハワード・ラトナーとその周りで起こる様々な出来事、様々な人々と織りなす会話がまるで騒音のようにに降りかかってくる。
借金を抱えているのにもかかわらずギャンブル手を染める。どうしてそうなるんだと感じずにはいられない。ラストの衝撃展開にも注目だ。また、オープニングとエンディングで流れるワンオートリックス・ポイント・ネヴァーの不思議な音楽にも是非注目してほしい。
ミッドサマー 2月21日(日本公開)
『ミッドサマー』のキャッチコピーは“明るいことが恐ろしい”だ。まさにその通りで本作はホラー映画であるにも関わらず、なぜか明るくて色鮮やかなのだ。舞台はスウェーデンの奥地の村。90年に一度開かれる祝祭に訪れたダニーとその友人たち。初めは楽園のように感じたその土地でトラウマ級の恐怖体験が繰り広げられるのだ。監督を務めたのは、今誰もがタッグを組んで映画を製作したいと言われているアリ・アスターだ。本作が長編映画2作目となり、1作目では『ヘレディタリー/継承』でホラー映画界にその名を轟かせた。ホラー映画好きなら今年絶対に見逃せない一本となっているに違いない。
フェアウェル 2月21日(日本公開)
本作の注目すべきポイントの一つはたった4館からスタートしたことだ。口コミ評価で拡大上映され、上映館数が大幅に増加。最終的にはゴールデングローブ賞含む数々の賞を受賞している。NYに住むビリーとその一家は祖母が癌で余命3ヶ月の宣告を受けたことを隠したまま、中国へと帰郷した。祖母に真実を悟られまいとみんなで集まる口実として従姉妹の結婚式をでっちあげた。しかし真実を祖母に伝えるべきだと主張するビリーとその一家との間で様々な葛藤が描かれる。本作はルル・ワン監督の実体験をもとにした作品だ。無名監督のたった4館から、様々な賞レースを経てついに日本公開を果たす本作に大注目だ。
First Cow 3月6日(米国公開)
本作は2020年ベルリン国際映画祭のメインコンペティション部門に出品されている。孤独で熟練した料理人は西部オレゴン準州の毛皮猟師のグループに加わった。そこで出会った中国人移民との出会いから1匹の牛をめぐる、あるビジネスが始まった。アメリカの広大な土地での生活が描かれる。日本公開は未定だ。
Saint Maud 3月27日(米国公開)
本作の日本公開は未定だが、全米公開前の批評家の支持率は高い。作家であるローズ・グラスが脚本と監督を務めている。長編デビュー作とだけあり、その可能性は無限大だ。新人で終末期を担当する看護師モードは死にゆく患者の魂を救うことに夢中となる。しかし、彼女の不気味な過去が徐々に明らかになっていき、想像を絶する恐怖に導かれる。また、本作のトレーラーではビリー・アイリッシュの「all the good girls go to hell」が使用されていることにも注目だ。
ウェイブス 4月10日(日本公開)
本作の注目すべきポイントは登場人物の感情とマッチした超豪華アーティスト(タイラー・ザ・クリエイター,カニエ・ウエストなど)による31の楽曲だ。セリフがなくとも音楽が心の叫びを伝えてくれる、ある意味ミュージカル映画のように仕上がっている。また、トロント国際映画祭では『パラサイト』『ジョジョ・ラビット』などの作品よりも長いスタンディングオベーションを浴びたことで一躍注目を集めた。
【感想・解説】映画『WAVES/ウェイブス』-タイトルに隠された意味とは※ネタバレあり
The Green Knight 5月29日(全米公開)
本作はアーサー王の伝説に基づいた壮大なファンタジーアドベンチャーだ。物語の元となる『ガウェイン卿と緑の騎士』は1300年代のイングランド北西部で書かれたとされている。主に円卓の騎士の1人である、ガウェインの物語が語られる。
Minari(公開日未定)
本作はサンダンス映画祭で初公開された。全米公開日は未定。
https://www.instagram.com/p/B5qkP72gGTn/?igshid=ua7ztcszj8i9
Zola(公開日未定)
本作もサンダンス映画祭で初公開された。全米公開は2020年夏。Twitterのスレッドをもとにした物語で、新感覚映画となっているに違いない。
https://www.instagram.com/p/B5qkaG_gmIE/?igshid=4jckzr0r91wq